ディベートとは

ディベートの要件

2.アカデミック・ディベートの要件

アカデミック・ディベートとは、

ゲームです。
上記を満たさないものを通常「アカデミック・ディベート」とは呼びません。

【論題】
広義の「議論」では、往々にして「〜について」というテーマが設定ます。しかしこれでは議論が拡散してしまう上、議論自体に有益性が確保できないので、 ディベートでは「○○は××を☆☆すべし。是か否か」というテーマ設定がなされます。
例:日本は首都機能を東京から移転すべき、●●高校は制服を廃止すべき 等
そして、多くの正式なディベート大会では「政策論題」が用いられます。
つまり「○○は」の部分に「日本は(政府は)」などの公的機関名が入り、「××を」にはその機関が扱う範囲内にある問題が入ります。

【肯定側・否定側に無作為に分けられる】
もともと自分の意見などに関係なく、ディベートでは試合に際して無作為に肯定側・否定側に分けられます(大会本部によって偏りが出ないよう決定される場合 や、試合直前にくじ引きやじゃんけんなどをして決定される場合などがあります)。通常は両方の立場を体験します。
ディスカッションとは違い、中立派は存在しません。
これによって論題を賛否両方の側面から多角的に追究していくことが可能となり、また、我々が陥りがちな合理化の罠(自らの意見を補強する材料しか意識に上 らなくなる)を回避することができます。

【規定されたルールに基づく】
通常の会議や議論では、権限のある人間や発言量の多い傾向のある人間がより多く発言し、その他のメンバーはあまり発言をしないという傾向がありますが、こ れでは充分な議論に関する教育効果が確保できません。
そこでディベートには立論・質問・反駁という各発言ステージが存在し、そのステージは予め発言時間と担当者が定められています。また、そのステージの間、 担当者以外に発言権はないため、弁論等でありがちな「ヤジ」等による議論の中断もありません。
時間制限と担当制によって、全ての参加者に教育効果を確保するほか、限られた時間の中で責任を持ってすばやく主張や反論をまとめあげ、効率的に表現してい く能力が求められ、また、その能力が育ちます。
その他タイムスケジュール以外にも、純粋に「論理」で議論を戦わせるために、議論の後出しの禁止や資料の出典明示など、必然的に生まれたルールがいくつか あります。

【証明された議論】
ディベートにおいては、全ての主張に適切な理由をつける必要があります。
たとえばAとBどちらがより優れて良いのかを論じるときに、まずAが良いということと、Bが良いということ、つまり比較以前にそれらが本当に「良い」こと を証明します。
 例:×野菜は体にいい ○野菜は食物繊維を含んでいるため腸内環境が改善され、体にいい(証拠資料:20xx年○○著△△)
次に、「AorB」は「〜という観点でBorAより良い」と主張し、「なぜなら〜だから」と証明します。
 例:肉はスタミナという観点で野菜より体にいい。なぜならヒトが活動するためにはある程度のカロリーやアミノ酸が必要だから。
しかしその裏には「その観点は〜〜だからこの比較をするのに適している」という証明が必要となります。その裏にはさらにAとBは比較すべきなのか、そもそ も比較可能なのかどうかの証明(議論)も必要になります。
 例:ヒトは幸福を最大化すべきだ。幸福に生きていくためには健康が大事な要素である(証拠資料:20xx年××省「健康の生活の満足度調査」)。健康と いう観点では肉より野菜の方が体にいいので、我々は野菜を食べるべきだ
という要領でどんどん掘り下げて、証明を繰り返し、議論していくのがディベートです。

【第三者であるジャッジを「説得」する】
ディベートは、相手を打ち負かすのが目的ではありません。「第三者を」「理論的に説得する」のが目的です。
ディベートに関するルールを理解し、十分な経験を詰んだ者がジャッジとして試合を評価し、より説得力を持って自らの立場を選択すべきという主張がなされた 方に「勝利」の判定の投票を下します。
その際、ジャッジ自身の価値観や特別な知識は除外され、ディベート内で提示された論点・知識・価値基準と一般常識にのみ基づいて判断がなされます。
※ディベーターが判断の土台を示さなければ、その部分はジャッジの個人的な裁量領域となることがあります
コミュニケーションは通常口頭のみで行われるので、明瞭な発声や聞き取りやすいスピーチが要求されます。また、第三者を説得しなければならないので、どん なに専門的でややこしいことでも、ディベーターには簡潔に分かりやすく説明する能力が要求され、あるいは鍛えられます。

  • 明確な定義を持つ一つの論題に関して
  • 肯定側・否定側に無作為に立場を決定された上で
  • 発言時間・順序・マナーなど規定されたルールに従い
  • 論拠を用いて証明された議論を用いて
  • ジャッジと呼ばれる第三者を論理的に説得し、勝敗が決定される
 

続きを読む…3.議論や口論、スピーチや会議とはどう違うの?

1.ディベートって何?
2.アカデミック・ディベートの要件
3.議論や口論、スピーチや会議とはどう違うの?
4.よくある誤解
5.ディベートを学ぶメリットは?
CoDAにおけるディベート